安全対策
基本方針
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安全認証制度に準ずる
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安全管理マニュアルに沿って、安全管理の品質を維持する
みやしろ森のようちえんでは、基本的な安全対策についての方針を、全国水準の認証と合わせることにしています。(森のようちえん全国ネットワーク連盟安全認証制度に批准)
安全管理マニュアル
基本理念
命を剝き出しで歩く、生きているだけでリスクを保有する。
自然な姿とは、リスクを排除する姿ではなく、リスクと付き合う姿。自然を信頼し、子育ちを助ける。
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リスクとハザードとクライシスの許容境界と影響を明確に
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「目的のない」リスクは排除する
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情報共有の徹底
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無理強いをしない
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考えうることは、「起きること」として、あらかじめ考える
少なくとも年に一度、マニュアルの見直しを行っております
安全管理のための実践
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フィールドの下見の徹底
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見守りの受け渡しと情報共有
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緊急時の対処方法の周知
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応急手当、心肺蘇生法の訓練
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KYT(危険予知トレーニング)の定期開催
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損害保険と賠償責任保険の加入
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複数の目によるチェック
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体調のほか、家庭での過ごし方の共有
救急法の講習会
みやしろ森のようちえんでは、いざという時の訓練として、救急法の講習会を定期的に実施しています。
メディックファースト・エイドRのプログラム
「チャイルドケアプラス」
みやしろ森のようちえんの資格保持者は、
チャイルドケアプラスインストラクター1名、ベーシックプラスインストラクター1名、MFAプロバイダー5名です。
ケガ・ヒヤリハット事例
私たちは自然活動の中で命を育て、子どもたちの安全と心の健康を第一に考えています。
子どもにとっても大人にとっても安心できる場所となるよう、保育中のケガや事故を可能な範囲で公開しております。
※ 内容は保護者の方に了承を得た上で掲載しております
【ハチ刺され事故のご報告】
令和4年4月28日(木)新しい村ほっつけ田んぼの裏手の川沿いの場所で、3歳男児の大きな泣き声と共に小さなハチが傍を飛んでいったのを保育士が発見しました。
【事故の概要】
3歳の男の子が靴を脱ぎ裸足で少し歩き始めたところ、小さなハチに足の裏を刺されたようで針が残っていました。
本人は激しく泣いており落ち着きがなく、その様子を見て迷わず即救急車を呼びました。
救急車にはスタッフの一人が同行し、他の子どもたちは早めにお迎えに来てもらいその日は解散となりました。
本人は病院で診断された後、自宅待機となり異常は見受けられませんでした。
残った針も見てもらいましたが、針だけではハチの種類は識別できないとのことでした。
*事故を防ぐためにできること
・草むらでは靴下、靴を履く
・活動場所は必ず下見をする→ハチの好きな植物があるか、また裸足で遊べる場所の見極め
・ハチの種類や性質を理解する
*発生時の対処
施設長 現場の指示と各種機関への連絡
・救急車を呼ぶ→その子の生年月日やアレルギーについて調査票を見ながら正しく伝える
・該当園児の保護者に連絡
・スタッフへの指示と現場コントロール
スタッフ
一名 他の子どもたちの安全管理→みんなを集める、すぐに移動できる支度をする
一名 該当園児に寄り添い、救急車と病院での付き添い
離れたところからですが、救急車にその子が運ばれるところを周りの子どもたちも見ており、その後に起きた「見ていた子どもたち」の変化やアフターショックについて共有したいと思います。
保護者の方からご連絡をいただいたのは翌日の夜でした。 その場に居合わせていた2歳の女の子のお母さんから、メッセージをいただきました。
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子どもとお家でようちえんの話をしていたところ「○○くん(ハチに刺された子)はどうしたの?」と繰り返し何度も聞いてきました。(寝るまでに20回くらい) そのたびに、はちに刺されて、念のために救急車で病院に行ったんだよ。病院で診てもらったら心配ないって言われて家に帰ったんだよと話しました。
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その夜は赤ちゃん返りや夜中に泣くなど子どもの様子に変化があったようなので、他の保護者の方にも下記のメールをお送りしました。
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保護者の皆さま
昨日夜、現場に居合わせた保護者の方から心理的ケアについて助言をいただいたため、こちらでご連絡いたします。
事故や災害の発生時、現場に直面すると心理的負担(不安感・だるさ・虚脱感など)がかかることが起こり得ます。
ご家庭でお子さまのご様子をよく見ていただき、ご心配があるようならご相談ください。
またこのことは子どもたちだけでなく、大人の方も含まれます。
大人の場合は何もできなかったという無力感や、何度もその事について思い起こすなどの例が挙げられます。
みやしろ森のようちえんで開催しているMFA講習の教材の最後に心理的ケアの箇所がありますが、
こういった感情は人間として当たり前のものであり、人に相談したりカウンセリングを受けること、時間が解決することもあることが記載されています。
また、厚生労働省のホームページに、WHOが作成した、心理的応急処置(サイコロジカル・ファーストエイド:PFA)フィールドガイドに事故や災害に巻き込まれた人々を心理的に保護し、心理的被害を防ぐためのガイドラインが掲載されています。
https://www.mhlw.go.jp/content/000805675.pdf
42ページに、子どもをささえるためにできることが記載されています。
もし子どもの様子に変化や過度な心配があるようなら、下記をご参考にしてください。
乳児・児童にたいして
・いつもより気にかけ子供との時間を増やす
・安全であることを何度も言って聞かせる
・悪いことが起きたのはあなたのせいではないと話す
・子どもを保護者や兄弟姉妹、大切な人から引き離さない
・できるだけいつもどおりの生活習慣や時間を守る
・何が起きたのかという質問には簡潔に答え、怖がらせるような詳しい話をしない
・子供が怯えたりまとわりついたりするようであれば、そばにいさせる
・指しゃぶりやおねしょなど、赤ちゃん返りをし始めても見守る
・できる限り遊んだりリラックスしたりする機会をつくる
また看護師経験のある保護者の方から↓
PTSDは無理に忘れようとはせず、時間をかけてゆっくり向き合っていくことが必要かと思います。
そして、あまりその話題には触れない方がいいです。相手側から話があるなら別ですが。
フラッシュバックしてしまったら
辛かったね、怖かったね、悲しかったねと
共感してあげるのが良いです。
無理に忘れようとはしないのが一番だと思います。
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今回の事故を踏まえて、保護者の方による心理的ケアの部分を共有できたことで、子どもが次に会えた時に笑顔で出迎えられるような安定感がありました。
この後「ハチ怖い」「お外怖い」ではなくて、「この森にはハチがいるよ」「そおっと入ろう」「靴を履いたほうがいいよ」という言葉が子どもたちから出てくるようになりました。(ちゃんと恐れて、適切な対応をする)子どもたちの自己回復力には驚かされます。